Spotify Engineering Cultureの整理 ver.3 -Alignment and Autonomy-
アジャイルコーチであるHenrik Knibergさんの解説をyoutubeにしたSpotify Engineering Culture (by Henrik Kniberg)に感銘を受けて、自分の中での整理も込めて、トピック毎にまとめてみようと思います。
第3弾の今回は、SpotifyのSquads体制の中での大事なキーワードAlignment とAutonomyの関係性の解釈についてです。
一言で言ってしまうと、「Alignment」は“整列していること”、「Autonomy」は“自律的に動くこと”になるかと思います。多くの場合、このAlignmentとAutonomyはトレードオフの関係にあり、両端に位置するような概念として捉えられます。
しかし、SpotifyではAlignmentとAutonomyをそれぞれの軸として捉えている。
(左下の)Low Alignment/Low Autonomyの状態は、マイクロマネジメント文化で、リーダーの命令にSquadsは黙って従っている状態になる。(…図のSquadsの顔色も表情も暗いw)
(左上の)High Alignment/Low Autonomyの状態は、リーダーは何をすべきかをきちんと整理しているが、同時にそのやり方も指定している状態になる。
(右下の)Low Alignment/High Autonomyの状態は、Squadsはそれぞれがやりたいように動いているが、目的が曖昧な状態になっている。この場合、開発しているプロダクトは“フランケンシュタイン”のようになってしまう。
(右上の)High Alignment/High Autonomyの状態は、リーダーは解決すべき問題が何かを明確になっており、Squadsもその解決手段がわかっている状態になる。
さて、この時に、Alignment とAutonomyのどちらが先行すべきかと言うと、それはAlignmentです。強いAlignmentがあればあるほど、Autonomyが進みやすくなる。その時のリーダーとSquadsの役割は以下です。
リーダー:何をすべきか、その理由を伝えること。
Squads:最善の解決策を見つけるために他のSquadsと協働すること。
次回は、Squadsの考えるAlignmentとAutonomyの中でのSquads間のコミュニケーションについて理解を深めていきます。
Spotify Engineering Cultureについての目次になります。目次を参考に必要なところを探すのに役立てればと思います。
ver.1 「Agile > Scrum」
ver.2 「Autonomous Squads」
ver.3 「Alignment and Autonomy」
ver.4 「Communication between squads」
ver.5「Motivate employees」